介護における考え方やケアの方法は様々です。
今回は、認知症の方に有効とされるケア技法「ユマニチュード」について解説します。
ユマニチュードとは
ユマニチュードは、人としての尊厳を大切にする介護ケアメソッドです。
人間中心主義の考え方や哲学的なアプローチに基づいて、人間の存在や人間らしさ、人間の成長や発達、人間関係やコミュニケーションなど、人間に関する様々な側面に焦点を当てたケアのことを指します。
自分らしい生き方
ユマニチュードに基づくケアは、患者さんをただ単に病気の治療対象として捉えるのではなく、その人の人間性を尊重し、人間らしい生き方や自己実現のための支援を行うことを目的としています。患者さんが自分らしい生き方を実現するためのサポートをすることで、健康や幸福感の向上につながるとされています。
ユマニチュードに基づくケアを提供するために
入門研修や資格については、ユマニチュードに基づくケアを提供することを目的として、日本では「ユマニチュードケア研修」という研修が行われています。この研修は、ユマニチュードの哲学や考え方を学ぶことを中心に、実践的なケアの方法や技術、コミュニケーションスキルなどについても学ぶことができます。また、日本では「ユマニチュードケア・コーディネーター」という資格も存在し、研修を受けた上で受験することができます。
まとめ
「人に大切に思われたい」「人としての尊厳を尊重されたい」という人間の本質的な欲求は、誰もが持っているはずです。上手く汲み取り、表現することで相手は安心や信頼を感じてくれます。
難しいことはなく、「誰かとよい関係を結ぶために、自然におこなっていること」をケアにも反映させるだけです。この気持ちを大切にしていきましょう。