どの職場でもコミュニケーションを取る上でマナーは大切です。
今回は介護業界に入りたての新人さんやこれから介護の仕事に就く方にがぜひ知っておきたい、介護職の「接遇マナー」の基本をご紹介します。
Contents
介護における接遇とは?
「接遇(せつぐう)」とは、「態度・言葉遣い・もてなしを含む、広い意味の待遇」といった意味です。
コミュニケーションでは、話す内容や言葉遣い以外にも、表情や態度、身だしなみなどによっても相手の印象は大きく変わります。接遇では、こういった非言語のコミュニケーションも含めます。
1.挨拶
挨拶はコミュニケーションの基本です。日頃からスタッフ同士でも挨拶をして習慣づけましょう。
自分から利用者の方やそのご家族へ明るく爽やかに敬意を込めて挨拶することが大切です。
2.言葉遣い
一般的な接遇での言葉遣いは敬語が基本ですが、介護の現場では相手によって柔らかく・わかりやすく言い
回しを変えることも大切です。ただし、尊重する姿勢を表した丁寧な接し方を心がけましょう。
3.表情
利用者と接するとき、特に話をするときは相手の目を見ることを意識しましょう。
特に、話すときはまた優しい表情や口角を上げて笑顔で接することがポイントです。
また、マスクなどをしていると、口は笑っていても無表情に見えてしまうので、目元まで笑うことを心掛け
ましょう。
4.態度
丁寧に接するということはもちろんですが、「利用者の方が話しかけやすい」態度を意識しましょう。
立つとき、座るとき、話をするときなどの姿勢を正し、相手に誤解されないような立ち居振る舞いを心がけ
ることが重要です。
5.身だしなみ
身だしなみは見た目だけの問題ではなく事故防止の観点からも非常に重要です。
TPOにあった高齢の方にも受け入れられやすい清潔感のあるメイクや衣服で、不快感を与えない身だしなみ
を心がけましょう。また、介護をする際には、「安全性」「機能性」を重視しましょう。
丁寧な言葉遣いとは?
利用者さんとコミュニケーションを取るにつれてつい親しみから友達口調になってしまう、馴れ馴れしい言葉遣いで表してしまうのは好ましくありません。しかし、敬語を使うにしても聞き慣れない言い回しや過剰にへりくだった言葉遣いは堅苦しくなり、良好なコミュニケーションをとることが出来なくなってしまいます。
例えば、「~しようね」「~できる?」ではなく、「~しましょう」「~できますか?」等です。
また、「~してください」といった命令調や「~できません」といった否定形の言葉は、極力使わないようにしましょう。「していただけませんか」「いたしかねます」と言い換えたり、「お手数ですが」や「申し訳ありませんが」といったクッション言葉を活用する事も大切です。
身だしなみチェックリスト
チェックリストを確認して、身だしなみに問題がないか再度確認しましょう。
髪の毛
・毎日お手入れをして、フケや匂いがない
・肩に掛かるような長い髪は束ねている
・派手なヘアカラーはしていない
メイク
・控えめで薄目なナチュラルメイクを心がけている
・ヒゲはしっかり剃っている
・鼻毛や口臭はない
手・爪
・爪は短く切っている
・派手なネイルはしていない
・手を清潔にしている
服装
・汚れやシミ・シワ・破れ・ほつれはない
・生乾きや柔軟剤のニオイがしない
・自分の身体にフィットしたサイズである
・名札を決められた位置につけている
・安全面に配慮し、アクセサリー類は外している
・動きやすい服装、ヒール等のない靴を履いている
まとめ
- 接遇マナーの原則、ポイントについて解説してきました。
- 良好なコミュニケーションを取るためにはこのポイントを踏まえたうえで、相手の立場を考えながら、思いやりのある行動をすることすることが大切です。
- しかし、ひとりひとり性格や思考など異なります。そんな時は相手に向き合い、その方のニーズを汲み取れるように、まずはしっかりと話を聞くことも重要です。