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医療・介護業界における年代別キャリア形成

高齢化社会の中、医療や介護の仕事は安泰と言われます。しかし平成29年度「病院の経営状況」(出典:独立行政法人福祉医療機構)によると、一般病院の医業収益対医業利益率(医療利益率)は平成25年以降低い水準から抜け出せず、厳しい経営状況にあると言われています。療養型病院でも医業利益率は横ばい、精神科病院では過去10年間でもっとも低い水準となり、全体で赤字経営の病院の割合は4割を占めています。医療・介護の仕事自体は安泰に違いないですが、雇用の安泰のためには自らの将来に向けたキャリア形成が必要です。キャリア形成はどのように考えていけばよいか、年代別に解説していきます。

一生安泰の業界は存在しない

終身雇用や年功序列という日本独自の経済成長で、定年退職まで雇用が保証され、給与も上がっていったのは過去の話。平成29年度国民生活基礎調査(厚生労働省)によると、世帯所得の平均は平成6年に664万円であったのに対し、平成29年では560万円と100万円以上も減少しました。さらに560万円以下の世帯数は全体の61.5%となっています。
冒頭で申し上げた通り、病院の利益率は依然低い状態にあり、2025年~2030年以降の人口減少と社会保障費削減の政策にあり、介護施設も収益や利益率が下がっていくなかで経営しなければなりません。

なくてはならない人材になる

最低賃金の引き上げや働き方改革などの労働者が優位な政策が続いていますが、経営サイドから見ればしっかり働く、組織に有益な人材が求められます。
働く人は、自分のキャリアを真剣に考え、勤務する病院や介護施設、さらには社会にとって「なくてはならない人材」になるための、将来に向けたキャリア形成が求められます。

年代別のキャリア形成

20代でやること

医療・介護職の多くは20代で学校を卒業し、資格を取って病院や介護施設へ入職します。20代でやるべきことは「専門職としての自立」です。
病院や介護施設では(他の職種でも同様ですが)、臨床業務や介護業務といった直接業務だけではありません。カンファレンスや記録など直接業務を支えるための間接業務も多くあります。さらに職場の人間関係やチームワークなど、職場への適応も必要です。
「専門職としての自立」のためには、自己研磨して専門職として独り立ちできるよう努めるとともに、様々な職場に徐々に適応していかなければなりません。
職場に適応することが難しい場合は転職を考えることになりますが、今の職場に不足があれば、職場の研修補助制度を使って外部の研修や学会発表を行ったり、さらに各協会団体の認定制度にチャレンジしたりと、まずは様々な経験を積むことが重要でしょう。転職するかどうかは、待遇や給与ではなく「専門職としての自立」を目指せる職場かどうかで判断し、大切な時期に教育を受ける機会を逃さないよう自己研磨しましょう。

30代前半に到達地点を定める

35歳を過ぎると転職が厳しくなってくるため、30代前半にキャリアの到達地点を定めることは非常に重要です。また、35歳を契機に年収の上がる人と、そうでない人と分かれていきます。その要因は、この年代では組織の中で「リーダー」などの部署長、またはその人を支える立場になる人が出てきます。つまり出世であり、マネジメント業務に就いた人の年収が増加したと考えられます。

深い知識や優れた技術をもった専門職の人を「スペシャリスト」と呼び、多様な専門性をもって総合的に判断する人を「ジェネラリスト」と呼びます。自分がスペシャリストを目指すのか、ジェネラリストを目指すのか、またはどちらもやるのか?30代後半から40代に向かって、その選択を迫られる時期が必ず来ます。
30代前半は自分自身で到達地点を見つけ、決断し、登り始める時期と言えます。

30代後半で築き上げる

30代後半は、これまで組織の中で受動的だった仕事を、能動的に切り替える時期になり、周囲の人もそれを期待しています。組織の中の困り事を発見し、自ら進んで解決していくことが必要です。

●「スペシャリスト」としてのキャリアを築いていく
自分だけの成長を目指すのではなく、組織全体が成長できる仕組みを考え、そのメリットを上司や組織にピーアールすることが重要になります。

●「ジェネラリスト」としてのキャリアを築いていく
リーダーなどの補佐的なポジションから、施設長や看護師長など1つのユニットを任されるかも知れません。その役職に就いていなくとも、自分が中心となって周囲を動かしていく経験を積み上げていくことが大切です。20代に培った「専門性」だけではない、マネジメントの能力が求められます。

●どちらのスキルも身に付ける
その職のプロフェッショナルとなるためのスキルと、マネジメントのスキルの2つを身につければ、以降のキャリア形成を有利に歩めることになります。組織内だけでなく、SNSで多くのフォロワーを抱え、そこから情報発信することで異業種の企業からの特別なオファーを受けることもあれば、地域イベントを通したコミュニティをきっかけに、新たな仕事を依頼されることもあるでしょう。

 

まとめ

  • 最低賃金の引き上げや働き方改革などの労働者が優位な政策が続いていますが、勤務する病院や介護施設、さらに社会や組織にとって「なくてはならない人材」になるための、将来に向けたキャリア形成は大切なことです。
    20代では専門職として独り立ちできるよう、様々な経験を積むこと。30代前半では自分のキャリアの到達点を決めること。30代後半では定めた到達点に向かい、能動的に仕事をし、自ら問題を解決していくことが、医療・介護職のキャリア形成のために必要なことです。
    人口減少と社会保障費削のため、病院や介護施設の利益率は低い状況にありますが、医療・介護業界の仕事は今後ますます必要とされていくでしょう。その中で自分がどのようなキャリアに進むのか、しっかりと考え、選んでいくことが大切です。
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