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満足度の高い「リハビリテーション」とは

高齢者の生活の質(QOL)を高めるために必要なリハビリテーション。
QOLはお一人おひとりの価値観によって異なるため、支援者の価値観で決められるものではありません。
QOLを一番よく知っているのはご本人ですから、支援者はご本人の思いをできるかぎり尊重することが大切です。
QOLとは?リハビリについての知識、目的、続けられる支援、日常生活でのリハビリテーションについて解説していきます。

QOL(生活の質)とは?

QOL(Quality of Life)という言葉をご存じですか?
「人生の質」、「生活の質」などと訳されることが多く、私たちが生きる上での満足度をあらわす指標のひとつです。
生活の質を求めることは、社会的な人間として健康的な生活を送る上で欠かせないもの、とされています。
身体的な苦痛の軽減、精神的、社会的活動を含めた総合的な活力、生きがい、満足度という意味が含まれています。

リハビリついての知識

リハビリテーションの種類、目標は様々です。
利用者が自立した生活を送れるように適切なリハビリを進めていきましょう。

「望む生活を送る」リハビリを

高齢者のリハビリ継続理由の「身体機能を治したい」。これは病院のリハビリの根源的な目的なので納得のいく回答ですが、注目したいのは「筋力や体力をつけたい」「歩けるようになりたい「排泄などの動作ができるようになりたい」です。
つまり、利用者の多くが自らの生活を自分の力で過ごせるようになるためにリハビリを継続したい、QOLを高めるためにリハビリを続けたいと考えているこが分かります。
「生活」を意識したリハビリを考える必要があります。

連携が必須!

リハビリ専門職と介護職員との密な連携が必要です。
リハビリ専門職が「日常生活でもこのようにさせてくださいね」というと介護職員にムッとされると思っていたり、介護職員が「リハビリ専門職の人は利用者や介護のことを何も知らない」など互いの気持ちにズレがある状態では、満足のいくリハビリはできません。
利用者のためにも、協力体制を整えることが大事です。リハビリ専門職と介護職員、そして利用者が円滑な意思疎通をはかり、ひとつの目標に向かってリハビリを進めてはじめてQOLを高める真のリハビリができます。

適切なリハビリ提供

高齢者へのリハビリでは、ADL(日常生活動作)を「上手に、安全に、できるだけひとりで、無理のない方法で効率よく行える」ように導くことを目的とします。
そのために気をつけたいのは、利用者の「状況」です。
病気やケガから回復したばかりの頃は、体力面でも気力面でも、まだ本調子とは言えません。
リハビリの目標を話し合っても、「こんな身体では何もできない」「もとの暮らしに戻れないなら(リハビリの)意味がない」など悲観的になる場合と、「もっとできるから多少難しいリハビリでも大丈夫」など根拠のない自信を持ってしまう場合とがあります。
利用者の状況を冷静に判断し、モチベーションを上げたり、逆に落ち着かせたりしながら適切なリハビリを進めていきます。

リハビリテーションの目的を明確にする

自宅で生活したい、自力でトイレに行けるようになりたい。人によってリハビリの目的はさまざまです。
一人ひとりの要望に沿って、どんなリハビリをすべきなのか、メニューを組み立てていくことが大切です。

目的と目標を明確にする

目標を設定する場合は、それぞれの個性と身体や生活の状況を考慮して、現実的かつ具体的な目標を掲げることが大事です。
注意したいのは、利用者と家族のリハビリに対する考え方にずれある場合です。家族が目標以上のレベルを求め一生懸命になってしまう場合や、「リハビリさせるのはかわいそうだから」と、利用者ができることまで家族がしてしまうケースもあります。これではいつまでたっても、自立するどころか、だんだんと身体が衰えてしまいます。
介護職員は利用者の状況を詳しく家族に報告し、利用者家族の間に考え方のずれが生じないようにします。
職員と家族、そして利用者の三方の連携があってこそ高齢者へのリハビリは成功します。

目的に合わせたリハビリ方法を選ぶ

リハビリにはさまざまな目的があります。
利用者が日常生活において何を課題にしているか、またどんなことができるようになりたいと思っているかを、介護職員の目線からもさぐることで最適なリハビリ方法が見えてきます。

・身体機能を高めたい
日常生活動作を無理なく行うために、身体機能を高める。筋肉トレーニングや歩行訓練、ベッドの上での運動など、利用者の状況に応じてリハビリをスタート。
・認知機能を維持したい
認知症予防のためには、指先を動かしたり頭を働かせたりすることで刺激を与えること。パズルや編み物、昔のことを思い出すゲームなども有効です。
・日常生活での活動(できること)を増やしたい
自宅でひとりで生活したい、食事やトイレを自分でできるようになりたい、など日常生活においてより自立した活動をしたい場合は、作業療法士が自宅を確認し、段差や手すりなど問題となっているところを把握し、その問題をクリアするためのリハビリを行います。
・社会参加をしたい
友人とのコミュニケーションをとる、自宅にこもりきりになっていたが外出できるようにする、など高齢者が社会参加することも生きる上で大切なことです。

無理なくリハビリテーションを続けるための工夫

目的や目標が明確になっていても、長くモチベーションを維持しながらリハビリを続けることは非常に困難です。
利用者を励まし、リハビリを続けられるように支援していきます。

アクティビティや日常生活にリハビリを取り入れよう

リハビリは、理学療法士や作業療法士が行う専門的なものだけではありません。
アクティビティのメニューに身体を動かすリハビリ的な要素を加えたりすることで、無理なくリハビリが出来ます。
運動やゲームなどで、身体を動かすことで身体機能を高めることができます。また、編み物や工作など手先を動かすことで認知症予防にもつながります。
さらに、利用者に洗濯物たたみや調理などに参加してもらうことで、日常生活の自立にもつながります。
リハビリを難しく考えすぎず、利用者に楽しんでもらえるようなリハビリアクティビティを考えます。また、施設の環境や設備を生かしたリハビリも考えてみましょう。

リハビリのモチベーションを高める方法

良くならない、どうせできない…、つらい…、そんな気持ちから、リハビリに気持ちが向かない利用者も多くいます。
そんな場合に無理強いをしては逆効果です。利用者が自分から「リハビリをしたい」と思えるような工夫をしてみましょう。
モチベーションを維持するには、利用者自身が「できるようになった」という実感を持てるようにするのが一番です。
そのため、リハビリ時には利用者に分からない角度から手を添えます。すると利用者は「自分の力で歩けた」と自信をもつことができます。
職員は「昨日より5メートルも歩けていますね」「前よりも姿勢がよくなっていますよ」とさりげなく変化を褒めるようにしてください。
もちろん、あまりに不自然な褒め方ではかえって逆効果です。できれば職員同士で示し合わせたり、仲のよいほかの利用者に話をふって、いろいろな人から「よくなっているよ」という声をかけるようにします。

日常生活で自立するためのリハビリテーション

自宅や施設で自立した生活を送りたいと望む利用者には、日常生活でできることを増やすことを考えます。

日常生活のリハビリ(洗濯物たたみ、掃除などの作業)

施設での生活においても、できることが多くあります。洗濯物をたたんだり、掃除をしたり、草ぬきをしたり、自宅に帰ることを希望している利用者にとって家事の練習になり、施設で暮らす利用者にとっても手先の運動になるのはもちろん、「洗濯物をたたむ」などの役割を与えられ、実行すること自体が自信につながります。

日常生活のリハビリ(トイレ、着替え

トイレや着替えといった日常の動作も立派なリハビリです。トイレの排泄行為は身体を効果的に使う動作が満載です。
自力でトイレに行くのが難しい利用者でも介助しながらできるところまでは自分の力で行ってもらい、適切にフォローしましょう。
自分でトイレに行ったり着替えすることができれば、利用者の大きな自信につながります。外出時の不安が減り、積極的に社会参加ができるようになります。
また着替えもボタンを留めたりベルトをしたりという動作が手先を使う練習にもなり、靴下をはくのはバランス感覚も鍛えられます。服のコーディネートを考える際、「昨日は何を着たか」を思い出すことも認知症予防に効果があります。
さらにリハビリとして取り入れることで、身体的機能を高めると同時に生活の自立度も高めることができます。

家に帰るための準備(自宅見学、環境調整)

病院や施設から自宅へ…と希望する人は多くいます。しかし、実際にはトイレが自分でできなかったり、家の段差が上がれないなど在宅生活でハードルになってくることがいくつか存在するのです。そのため、そうしたハードルを自分で乗り越える力をつけたり、環境調整によってハードルを取り除いたりすることで自宅での生活が送れるようにします。
リハビリ専門職と介護職員との密な連携を進めながら、モチベーションの維持や、課題となるリハビリの支援をします。

 

まとめ

  • 加齢や病気などによって心身の機能が低下しても、寝たきりになったとしても、QOLの向上を目指すことは可能です。
    お一人おひとりの価値観によって異なるため、どう感じているのか、寄り添うことが大切です。
    ケアする側の価値観で決められません。「その人らしい生活とは何か」を考えることも必要になります。
    QOLを一番よく知っているのは本人ですから、本人の思いをできるかぎり聞き、尊重することが必須です。
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