外来診療がメインのクリニック。そこで働いている方の職種は?病院との違いは?クリニックで働くメリットなどをまとめてみました。
Contents
クリニックとは?
クリニックは外来診療がメインで、救急外来がなく、入院設備も整っていないことが多いです。総合病院や大学病院など規模の大きな病院とは異なり、医師やスタッフの数も少なく、患者も地域の方が多いことから、アットホームな雰囲気が特徴の医療機関です。
クリニックで働くスタッフは医師の診療補助や診療前の問診、バイタルの測定、検査の説明や治療の補助、採血、注射、点滴の対応など、一般的な内科で行われる多くの診療に関わります。また、クリニックによっては心電図の測定、レントゲン画像の現像といった業務も加わります。さらに、医療器具の洗浄や消毒、薬品や備品・器具の発注、診察室の清掃まで、スタッフの数が限られている分、一人で幅広い業務をこなす必要があります。受付担当がいない小さな規模のクリニックの場合は、患者の受付や呼び出し、電話応対まで同じスタッフが行うこともあります。国公立や大学病院、総合病院にはない、広い業務範囲ですが、医師とタッグを組み、患者としっかりと向き合うことができます。
こんな人たちが働いています
クリニックには、医師や看護師など、さまざまな職業の人が活躍しています。
・医師
・看護師
・薬剤師
・理学療法士
・作業療法士
・臨床検査技師
・診療放射線技師
・医療事務 など
クリニックの主な診療科目は?
町のお医者さんであるクリニック。小児科や産科の専門クリニック、慢性疾患に特化したクリニック、健診や人間ドックだけを行うクリニックも存在し、たくさんの診療科目があります。
・内科
・消化器科(胃腸内科)
・循環器内科
・呼吸器内科
・糖尿病内科
・神経内科
・腎臓内科
・血液内科
・外科
・形成外科
・美容外科
・脳神経外科
・消化器外科(胃腸外科)
・循環器外科(心臓・血管外科)
・小児外科
・気管食道外科
・呼吸器外科
・産婦人科
・小児科
・皮膚科
・整形外科
・眼科
・精神科
・アレルギー科
・リハビリテーション科
・耳鼻いんこう科
・心療内科
・泌尿器科
・リウマチ科
・放射線科
・麻酔科
・臨床検査科
・救急科 など
クリニックと病院の違いは?
医療機関には病院、診療所、クリニック、医院、と様々な呼び方がありますが、医療法により「病院」と「診療所」の2種類に分類されています。
「診療所」に分類される医療機関は、名前に「病院」と付けることができません。そのため、名前に「クリニック」や「医院」、もしくは「○○内科」、「○○歯科」などの診療科が付く医療機関があります。これらも「診療所」の分類ですので、「クリニック」も「診療所」の通称と考えるのが基本です。
病院と診療所、医療法ではどのように定義付けされているのか、違いを説明します。
入院施設のベッド数
・病院:患者を入院させられるベッドが20床以上ある医療機関(「総合病院」の場合は、100床以上)
・診療所:患者を入院させられるベッドが19床以下の医療機関(入院施設がなくてもOK)
スタッフ数
・病院:医師の数も最低3名以上(40人の外来患者様に対して医師は1人、16名の入院患者様に対して医師は1人)が必要で、看護師、准看護師、看護補助者に加え、薬剤師や栄養士、放射線技師、作業療法士、理学療法士など、診療科ごとに適切な医療行為が行えるよう、専門のスタッフの配置が義務付けられています。
・診療所:医師が1人で患者様を診るケースが多く、医師1人が診る患者の数に制限はありません。診療所で入院施設がある場合は、看護師、准看護師、看護補助者は必要ですが、入院施設がない場合は医師1人でも開業することが可能です。
施設の規模
・病院:難病・重病の治療、緊急搬送などの状況にも対応するため、様々な設備が整っており、高度な、もしくは先進的な医療行為も行うことができます。診療科が複数ある施設も多いです。
・診療所:軽いけがや病気、慢性疾患などの治療が中心で、地域の「かかりつけ医院」としての役割が大きいと言われています。
これらの「診療所」「クリニック」は病院とは地域連携室を通じてつながっており、症状によっては医師が紹介状を書いて、病院に患者を紹介することがあります。初診料は病院も診療所も均一ですが、診療所などからの紹介状を持たずに病院を受診すると、初診料の他に自己負担の「特別料金」が請求されます。
働くメリット
・診察時間が平日に限られているクリニックが多く、土日に診療していても昼だけという場合が大半で、休診日には固定のお休みをしっかり取ることができる
・午前と午後で診療を区切り、昼休みがきちんと確保されており、自宅が近い場合は一時帰宅することも可能
・少ない人数で仕事をこなしていくので、幅広いスキルが身につく
・少数精鋭のため、チームワーク良く働くことができる
・患者一人ひとりに時間をかけて対応することが多いため、コミュニケーションを重視する方にピッタリ
・お盆休みや、年末年始、ゴールデンウィークといった長期休暇が取りやすい
・駅チカなどのクリニックが多く、通勤がしやすい傾向がある
・外来がメインのため、急変する患者さんが少なく、精神的な負担が比較的少ない
まとめ
- クリニックはスタッフの人数が少ないため、様々な仕事が経験できます。アットホームな雰囲気の中で働くことができ、地域の「かかりつけ医」として活躍できるでしょう。
平日1日と日曜日が休診日というところが多いため、週休二日制で、土曜日は半日。お盆休みや年末年始、ゴールデンウィークには1週間程度のお休みも取れるなど、大きな病院勤務に比べ、休日が多いのはクリニックの良さと言えるでしょう。とくに、家事・育児と仕事を上手に両立したい方とっては、クリニック勤務のメリットがより大きいのではないでしょうか。
病院とクリニックの定義や役割、働き方の違いをしっかり理解し、自分が活躍できる職場を探してみましょう。
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