訪問介護はホームヘルプサービスとも呼ばれ、居宅を訪問して介護サービスを行います。訪問介護で働いている職種は?仕事の内容は?働くメリットなどをまとめてみました。
訪問介護とは?
ホームヘルプサービスとも呼ばれる訪問介護は、ホームヘルパー(訪問介護員)が要介護者などの居宅を訪問して、要支援者、要介護者に身体介護や生活支援を行う介護保険のサービスです。訪問介護員は介護福祉士などの有資格者であることが必要です。
こんな人たちが働いています
ホームヘルパーとして仕事をするには、都道府県または都道府県が指定した研修事業者による研修を受け、修了することが必要です。
必要な資格は以下の通りです。
・生活援助従事者研修修了者
・初任者研修修了者
・実務者研修修了者
・介護福祉士
介護福祉士は、専門性の高さとその責任から、給料や待遇も良くなっています。介護福祉士の資格を取得しているホームヘルパーの月給は無資格のホームヘルパーよりも2~3万円程度高い水準になっています。介護の資格は費用がかかりますが、無資格で訪問介護に転職する場合、介護事業者が資格取得費用を負担してくれることがあります。求人情報に明記されていることが多いので、しっかりチェックしてみましょう。
主な仕事内容は?
ホームヘルパーはケアマネージャーのケアプランに沿って作成されたサービスの内容、提供手順、提供方法を決めた「訪問介護計画書」に沿って利用者へのサービスを提供します。
ホームヘルパーが担うサービスは主に以下の3つです。
身体介護
食事や入浴、排せつ、着替えなど利用者の身体に直接接触して行う介護サービスですが、利用者の意欲の向上のために、利用者と共に行う自立支援・重度化防止のためのサービスも身体介護に含まれます。この行為は「見守り的援助」と言われ、利用者の自立を後押しし、「共に行う」支援になります。
生活援助
利用者が一人暮らし、家族が疾病などのため、本人や家族が家事を行うことが困難な場合に行われる掃除、洗濯、調理などの日常生活の援助サービスです。生活援助は家事代行サービスではないため、草むしりや大掃除などはサービスとして認められません。
介護保険でできないこと
・利用者以外の洗濯、調理、布団干しなど
・来客の応対
・洗車
・草むしり
・ペットの世話
・大掃除、床のワックスがけ
・ペンキ塗り、室内の修理
通院等のための乗降の介助
訪問介護には、通院等乗降介助というサービスもあります。これは、訪問介護員が利用者宅へ訪問して乗車前、乗車時、降車時、降車後の介助と病院などの受診支援を行うものです。
働き方や仕事の流れ
ヘルパーには常勤ヘルパーと登録ヘルパーがいます。
常勤ヘルパーはその名の通り、訪問介護事業所に直接雇用される常勤職員となり、事業所の定める勤務時間の中で複数の利用者の居宅を訪問します。利用者の居宅を訪問しない時間は、事務所において電話応対や書類作成などを行います。
登録ヘルパーは、いわゆる非常勤職員です。あらかじめ決められた利用者宅を訪問し、サービスが終了したら事務所に戻り、記録の提出、あるいは直行直帰にて自宅に戻り、週末または月末に事業所に報告書を提出します。同時に複数の訪問介護事業所に登録しながら働くことも可能です。
働くメリット
ホームヘルパーは、正社員だけでなく、パートや、登録ヘルパーという働き方もできます。登録ヘルパー(非常勤)は、働ける時間と日数を自分自身で決めることができるので、子育てと両立しながら働いている人、扶養内での勤務を希望している人など多様な働き方ができることがメリットです。
訪問介護は一人ひとりの利用者に対して、利用者のペースや好みに合わせて介護を行うことができるので、利用者に合わせた個別ケアを学ぶには最適な仕事と言えるでしょう。
まとめ
- 訪問介護では、高齢者や障害者の方が自立して暮らしていけるように、日常生活を支えるサービスを提供しています。社会的な貢献度も高く、やりがいを大いに感じられる仕事ができます。
働く時間や働く場所、働き方も多彩なのが、ホームヘルパー(訪問介護員)の魅力です。介護事業所に常勤する正社員や契約社員としてだけでなく、非常勤の登録ヘルパーとして、時間に融通を利かせて働くこともできます。プライベートを大切にしながら勤務できるので、子育てとの両立などもしやすく、働く場所と時間をうまく調整することで自分に適した働き方もできます。
幅広い層の方にも就職のチャンスがあり、訪問介護員(ホームヘルパー)としての経験を積みながら資格を取得できるため、キャリアアップが可能です。サービス提供責任者のお仕事をすることも可能になります。
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