調理師免許とは、「調理師」と名乗って仕事をするうえで必須となる国家資格です。
調理師法に基づき都道府県知事が行う調理師試験に合格し、各都道府県の調理師名簿に登録されると、調理師と名乗ることができます。
調理師の仕事内容、活躍できる場所、調理師になるには?など詳しくまとめてみました。
Contents
調理師とは?
調理師の仕事は「料理を作ること」です。 しかし、料理を提供するということは、多くの人がその料理を口にするということでもあり、栄養や食品衛生に関する専門的な知識が求められます。
調理師資格は国家資格のひとつで、合格して免許を取得した人のみが「調理師」と名乗ることを許可されます。
飲食店などでは、調理師免許を有する人がいなければ営業ができないため、飲食に関わるすべての企業で活躍することが可能です。
調理師の資格を有していることは、栄養や食品・公衆衛生に関する知識があるアピールになるため、飲食業界で働く上で有利な資格とされています。
活躍できる場所は?
調理師の主な勤務先は、調理に関わる場所が中心です。
飲食店(レストラン、カフェなど)
ほとんどの調理師はレストランやカフェなどの飲食店で働いています。
和食からフレンチ、イタリアン、中華、エスニック料理、居酒屋など、飲食店のジャンルは多種多様です。
宿泊施設(ホテル、旅館など)
お客さまの宿泊中に食事を提供するのがホテルや旅館などの宿泊施設です。
飲食店は夜に休むことが多いですが、宿泊施設では調理場が24時間稼働しているところもあります。夜勤をこなす調理師もいます。
学校の給食室
学校の給食室では給食を作って子供たちの昼食を提供します。
朝から夕方まで働き、土日休みになることが多いでしょう。
学校に給食設備がある場合と、地域の給食センターで調理して学校に配布するパターンがあります。
病院や福祉施設の調理場
病院や福祉施設でも調理師が働いています。
美味しい食事を楽しんでもらい、栄養管理の役割も担っているのが特徴です。
患者さんや入居者の病気や障害、好みに合わせた調理が求められます。
また、企業に就職していない調理師の中には、自分で開業して飲食店を経営している場合や、料理教室・専門学校で講師をしている場合もあります。
料理を提供することだけが仕事なのではなく「調理師の育成」を仕事の選択肢として検討できるのも、調理師という職業の魅力ではないでしょうか。
調理師になるには?
調理師になるためには国家試験に合格する必要があり、試験のために知識を身に付けておかなければなりません。
しかし、別の職業で働いている場合や大学に通っている人でも、就業や学業と両立して取得を目指すことが可能です。
ここでは、調理師になるための「養成施設の卒業」と「2年以上の実務経験を積んで受験」の2通りの資格取得方法について紹介します。
調理師養成施設を卒業する
調理師になるには国家試験を受験する必要があると上述しましたが、厚生労働省の認定を受けている「調理師養成施設」の卒業でも資格取得が可能です。
無試験で調理師免許を取得できるため、一般的な受験資格で必要となる「2年以上の実務経験」も必要ありません。
また、日中通うことができない場合にも、夜間クラスを設けているところもあるため、仕事と両立しながら取得を目指すこともできます。
幅広い経験を積みたい場合や、ホテルやレストラン、福祉施設などで働きたい場合は、調理師専門学校に行くことを考えるとよいでしょう。
2年以上実務経験を積み、調理師試験に合格する
飲食店で2年以上実務経験を積めば、調理師試験の受験資格が得られます。
実務に加えて通信教材や参考書などで知識を学び、合格を目指す方法です。
調理を行う「キッチン」での実務経験が必要です。
受験する際には、勤務先の責任者の押印がある「実務経験証明書」の提出が求められます。
アルバイトやパート従業員でも実務経験として申告可能ですが、週4日以上で1日6時間以上の勤務が条件である点に注意が必要です。
ラーメン店、そば職人、すし職人などの場合は、調理師免許を取るよりも、見習いとして就職し、経験を積んだほうがよいこともあります。
まとめ
- 調理師の仕事は、外食産業を始め、多様な場面で活躍できる機会があります。
料理のジャンルだけでなく、食材や調味料にこだわったり、パフォーマンスを行い目で楽しめる料理の提供をしたりと、無限にアイデアのある職業ではないでしょうか。
資格取得後も継続して知識や技術を磨いていく必要があるため、高い向上心を持って働けるなど、やりがいが感じられるのも調理師の魅力です。
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