言葉やコミュニケーション、などを支えるリハビリのエキスパート、言語聴覚士!
仕事内容・活躍できる場所・給料などをまとめてみました。
Contents
言語聴覚士とは?
言語聴覚士は1997年に国家資格となった医療職の中でも比較的新しい仕事です。
言葉によるコミュニケーションが難しくなってしまった人たち、食べ物がうまく摂れなくなった方に対して改善・軽減するためのリハビリをサポートするのが言語聴覚士です。
言語聴覚士は英語で「Speech Therapist」と呼ばれることから、「ST」と略されることもあります。
患者さんは小さなお子さまから高齢者の方まで幅広い年齢の方々をサポートします。
言語聴覚士の具体的な仕事内容は?
具体的には、子どもの言葉の遅れに対して、絵本を見せて言葉を引き出したり、文字の習得ができるように指導を行ったりします。
一方で大人の言語障害は、認知症や脳梗塞、交通事故などが原因で起きることが大半です。
そのため、言葉にしたくてもできない、表現できないということがあります。
そこで言語聴覚士は、患者さんが自分の思いを言葉にできるようにリハビリを行います。
その他にも、食べ物が上手く飲み込めなかったり、口からこぼれてしまったり、むせてしまったりする方へのリハビリを行うこともあります。
言語聴覚士の活躍できる場所は?
医療機関だけでなく、介護・福祉機関、教育機関など幅広い領域で活躍。
それでは、詳しく説明していきます。
医療機関
就職先として最も多いのが医療機関です。
患者さんのコミュニケーション障害の回復を目指してトレーニングや、摂食・嚥下訓練を行います。
リハビリテーションの専門病院や、リハビリテーションセンターなどでも活躍しています。
介護・福祉機関
近年、活躍の場として需要が高まっているのが、老人ホームや障害者支援施設といった福祉施設です。
福祉施設では、主に食事の際の飲み込みが困難な高齢者や障害者に対して、サポートを行います。
食事だけでなく、円滑なコミュニケーションをはかるための発声訓練等の支援も行います。
教育機関
聾(ろう)学校や養護学校、児童相談所といった児童向けの施設にも活躍の場があります。
また、一般の学校の特別支援学級で働く言語聴覚士もいます。
こうした職場では、児童の意思疎通をサポートするのが役目です。
言語聴覚士に必要は受験資格は?
言語聴覚士は国家資格のため、国家試験に合格しなければ取得することができません。
高校を卒業してから養成施設である専門学校・大学へ進学し必要なスキルを身につけるのが一般的です。
大学を卒業してからの場合は、指定された大学・大学院の専攻科または専修学校(2年制)を卒業することで受験資格が得られます。
言語聴覚士の試験の内容・合格率は?
毎年、年1回・2月ごろに実施されます。
5肢択一のマークシート式筆記試験で、午前100問、午後100問の計200問が出題されます。
合格率は、過去平均が60%台になっています。
言語聴覚士の平均的な給与はどのくらい?
年収の推移はおよそ250万円~680万円です。
理学療法士や作業療法士と比べて平均給与や年収が若干低くなっているのは、言語聴覚士が国家資格に制定されたのは1997年とまだ日が浅く、この職に就いている人は20代~40代がメインになっているという背景があります。
少子高齢化社会で嚥下などの専門家が求められることも多くなり、将来性のある職業であると思われます。
まとめ
- 少子高齢化が進む中、医療や介護に携わる人材はこれからますます需要が高まると予想されます。
言語聴覚士は小さな子どもから高齢者まで、幅広い世代に関わる専門職です。
医療機関に限らず、その活躍の場はどんどん増えていくことが期待されています。
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