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転職成功者インタビュー/T・Iさん(社会福祉士)

T・Iさん(50歳/男性)プロフィール
●介護業界・・・経験20年
●勤務先・・・・地域包括支援センター
●保有資格・・・社会福祉士(元介護士)

Q1.地域包括支援センターで働くことになった経緯を教えてください?

元々私は、大学を卒業してから一般企業に就職をしました。30歳の時に退職して介護の専門学校に行き介護福祉士を取得、その後特養で介護士として働いていました。

介護士として働きながら社会福祉士を目指そうと思い、通信教育の学校に通い、45歳の時に社会福祉士を取得しました。
それから地域包括支援センターの求人を見て就職し、社会福祉士として地域の高齢者の支援をしています。

社会福祉士って実は求人があまりありません、その理由としては業務独占ではないからです。
施設やデイサービスなどの「相談員」は介護福祉士や社会福祉主事でもできますからね。社会福祉士じゃないとできない仕事は限られています。

けれど地域包括支援センターでは、社会福祉士を1名配置しておかないといけない決まりがあります。
社会福祉士の専門性が求められているんです。だから私は社会福祉士取得したら、地域包括支援センターで働こうと決めていました。
たまたま募集を見つけることが出来て嬉しかったですね。

Q2.仕事内容はどんなことをしていますか?

仕事内容としては、主に2つに分けられますね。1つはケアマネジメントです。社会福祉士でもケアマネジャーのように高齢者ケアマネジメント行います。要支援者ですので、そこまで支援は必要ありませんが。私の事業所は他の地域包括支援センターよりも多くケアマネジャーを配置しておりますので、担当は2ケースだけです。

もう1つがメインの仕事になりますが、地域の高齢者と関わることです。例えば、地域の方々が交流を持てる場を作ったり、介護の教室を開いたり、悩み相談会を実施したりなどがあります。他には、地域の困りごとの相談に乗ったりもします。

相談は本人以外から来ることがほとんどです、本人の家族だったり、近隣住民だったり、ケアマネジャーだったりなどです。
相談者から情報を得て、直接高齢者に話を聞きに行く。そこから支援に繋げていきます。

Q3.今まで大変だった相談事は何ですか?

相談事は緊急を要するもの、時間がかかるものがありますが、意外と緊急を要するものの方が大変じゃなかったりします。
ほとんどの場合、支援内容が決まっていますからね。困っていることに対して、アプローチすればいいのですから。時間がかかるものは、いろんな人の話を聞いたり、調整したりしますので大変な場合が多いです。

私が大変だったのは、引きこもりの高齢者の対応でしたね。誰が訪問をしても自宅から出ようとしない、足も悪くなって自分で生活が出来にくくなっているのに人の手を借りようとしない方でした。私が訪問をしたときは既に認知症が始まっており、すぐ私の顔を忘れてしまうんですね。

だから、まずは信頼関係構築のため、毎日のように訪問しました。それこそ雨の日も、雪の日も。
認知症でしたが毎日通うことによって徐々に顔を覚えてくれるようになりました。そこから訪問介護やデイサービスに繋げていって、家から出すことができましたね。根気がいる対応でしたので今でもよく覚えています。

Q4.仕事をしていてやりがいに感じることは?

介護士だったときは「ありがとう」がやりがいに感じていましたが、今は少し違いますね。もちろん「ありがとう」と言われれば嬉しいですけど。今は地域の高齢者たちが交流している姿を見ると嬉しくなり、やりがいを感じます。

今の高齢者は核家族の影響からか一人で暮らしている方が本当に多いです。家族がいない、いたとしても滅多に訪問してこない、近隣住民との関係も希薄になっている高齢者はよく見かけます。私は遠くの家族よりも、近くの隣人だという考えを持っています。

もちろん家族がケアをするのが一番ですが、遠くの家族はそれが様々な事情から出来ません。だから近くの隣人同志交流を持ってもらいます。私が定期的にしている会として、お茶会があります。これは、一人100円の参加費でお茶とお菓子を食べながら話をするというものです。最初はなかなか人が集まらなかったですが、根気よく続けていくことによって徐々に人が
集まり今では10名以上は常に集まる会になりました。集まりが出来て、交流の無かった方々が交流する姿を見ると充実した気持ちになります。

Q5.これからはどんな社会福祉士を目指しますか?

私は社会福祉士としては高齢の方です。20代で活躍している方が多いですからね。だからといって私は特に気にしていません。
年を重ねている方が高齢者の気持ちが分かりますからね。私が目指す社会福祉士像は、身近に相談できるおじさんです。

地域包括支援センターの社会福祉士はその地域で自分の顔を知ってもらう必要があります。
だから、誰もが知っている身近な相談者になりたいと思います。まだまだ勉強することは多いですが、頑張って楽しく働きたいと思います。

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