履歴書とは違い、職務経歴書は仕事に関する情報だけをポイントにしたビジネス文書です。しかし、書きだしてみると履歴書と変わらない内容の方がいます。頑張ってやってきた仕事を、あなた自身が上手に伝えられなかったらもどかしいですよね。経歴をしっかり伝える職務経歴書のポイントをご紹介します。
Contents
職務経歴書の書き方
終身雇用時代ではなくなった現代では、転職しながらステップアップするのが当たり前になっています。そこで重要視されるのは職務経歴書。今の自分を有効にアピールするためには何を書いたらいいのか、書き方を見ていきましょう。
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職務経歴書の書式は基本的に自由です。大きく分けると一般的な「編年体式」と実務能力をアピールに特化した「キャリア式」に分けられます。どちらにしても書く内容は大体決まっていますので、見本を参考にポイントをしぼっていきましょう。
職務経歴書フォーマットの書式について
職務経歴書の書式は自由ではありますが、大きく分けると「編年体式」と「キャリア式」に分けられます。どちらにするにしても自分でパソコンで作成します。A4判1枚、職歴が多い人でも2枚以内にまとめることを意識しましょう。
ここではExcelで作成したものがダウンロードできます。Excelで作る場合は、内容によって記入欄の増減ができるなど自由にレイアウトを変えられますが、印刷したときに文字が切れることもありますので最後の確認はしっかり行ってください。
【編年体式】
入社から始まり、配属、異動、昇進などをポイントにしながら、職歴を年代順に並べていく書き方です。実績や成果はその間の出来事として職務内容に続けて記載します。
時系列でプロセスを通して見ることで、採用担当者は応募者の能力や適性の伸展性の判断がしやすく、業種を問わず使えます。
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【キャリア式】
勤務先や年代にこだわらず、担当した業務内容ごとに職歴をまとめるのがキャリア式です。強調したい職務は詳しく、そうでないものは簡略化して書くことができます。
職務内容を中心にまとめるので、実務能力や専門スキルをアピールするのに適しています。技術職、専門職などのエキスパートに最適のフォーマットです。転職回数が多い場合も、経験してきた業務に焦点を当てて書くことで経験をアピールできる書き方になります。
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職務経歴書を書くための手順
職務経歴書をいきなり書き出すより、一度振り返って整理した方が断然書きやすくなります。そのためには何をしたらいいのか3つのポイントを意識して要点を絞っていきましょう。
1.自分の職歴を詳細に書き出す・・・いつ、どこで、どんな仕事をしてきたのか。その結果どうだったか、詳しく振り返ります。
2.職務経歴書の項目に当てはめる・・・応募先の会社が求める部分に合いそうなものを選び、職務経歴書の項目と合わせます。
3.読みやすい簡潔な文章にまとめる・・・A4サイズ1枚~2枚にまとまるようにし、文章は客観的な目線で書くことが重要です。
各項目記入のポイント
職務経歴書はパソコンを使って自作します。志望企業に伝えたい項目は主に「職務概略」「職務詳細・内容」「保有資格・免許・業務スキル」「自己PR」です。さらに、希望職種に関連した資格やインターンシップ、研修などアピールできることがあれば追加します。書き方を工夫してプレゼンテーション能力や書類作成能力をアピールしましょう。
基本データ(表題・日付・氏名・応募職種)
まず、一番上の中央に「職務経歴書」とタイトルを打ちます。その下段の右側には履歴書に記入した日と同じ日付、その真下に氏名を入力します。企業によっては複数の職種を募集している場合があるので、一番上に応募職種を記入します。求人内容に掲載されている職種名や役職名をそのまま書きましょう。
職務概略とは
自分の職歴を採用担当者にわかりやすく伝える、あなたの経歴のあらすじのような文章です。どんな経験があり、何ができるのかをここで入れておくことで採用担当者があなたの経歴を簡単に掴むことができます。「どのような業界の何という会社で、どのような業務を、どのくらいの期間行ったのか」を、長文にならないように2~3行にまとめましょう。
職務詳細・内容とは
時系列に沿って職歴を具体的に書いていく部分です。職務経歴書のベースになる部分になります。会社名や在職期間、業務内容など記入することが多くあるので、読みやすい書き方を心がけましょう。
保有資格・免許・業務スキルとは
職務経験の中でどんな経験をしてきて、それを今後どう活かせるのかをアピールする部分です。希望職種と関係しているなら履歴書と重複しても構いません。他にも資格認定のない業務スキルは積極的に書いていきましょう。ここは志望企業先とあなたの接点を伝える項目と捉え、採用するメリットをアピールしましょう。
自己PRとは
これまでの経験や知識、能力を応募先にアピールする部分です。志望企業の業務に役立つ項目に絞って書くと伝わりやすいですね。新しい職場で自分がどのような仕事をしたいのか、会社にどう貢献できるのかを前向な文章で伝えましょう。
その他書き加えたい情報
「表彰・受賞」などは別に項目を作ってよりアピールする方法も効果的です。全体的にスペースがある時やキャリアの浅い人、別に書いた方がわかりやすい事柄などは思い切って別に書いてみましょう。
表彰・受賞・・・社長賞、奨励賞、社内・社外コンテストでの受賞など。実務能力や実績を証明するものとして書き加えましょう。
「研修・セミナー」などは、資格や免許の欄に加えるのも良いですが、資格や免許を多く持っている場合は別に研修などの項目を作って記入するのもありですよ。
社外活動・・・同業者の勉強会や異業種交流会参加など。意欲のアピールになり、自己啓発活動としても評価される対象となります。
社内研修・・・新人研修、業務研修、コンピュータ研修など。特にキャリアの浅い場合、新人研修など基礎訓練を受けたこともアピール材料にしましょう。
まとめ
- 職務経歴書はあなたが会社で何ができるのかを伝えるビジネス文書だと考えてください。一見難しく感じますが、「自分の職歴を振り返り」「志望する業務との接点と合わせ」「わかりやすくまとめる」という3つの手順で考えましょう。書き方としては、時系列で追える「編年体式」と、実務能力や専門的なスキルをアピールできる「キャリア式」があります。
どちらの形で書き上げるにしても「職務概要」「職務詳細・内容」「保有資格」「自己PR」の4つを基本に、受けてきた研修や表彰・受賞欄を追加して、自分をより魅力的に伝える職務経歴書を書き上げてください。